バリアフリーな外構!スロープのあるアプローチのコツ

バリアフリーな外構!スロープのあるアプローチのコツ

みなさんこんにちは、NIWA colorです。
今あるご自宅の外構はバリアフリーなデザインとなっていますでしょうか。
将来、お子様が生まれてベビーカーを使用したり、家族の中で車椅子が必要となった場合に、バリアフリーな外構だと楽に移動ができます。
今回は、まだバリアフリーな外構にされていない方や、これから使用と思っている方に、
バリアフリーな外構であるスロープの設置についてご紹介していきます。


バリアフリーな外構とは?
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バリアフリーな外構は、一般的には高齢者や身体的な制約のある方が必要とするものと思われがちですが、実際には誰にでも使いやすいようにする設計です。
足腰の弱い高齢者や身体的な制約のある方だけでなく、現在は必要ないかもしれませんが将来的には必要になる可能性がある方にとってもおすすめです。
例えば、両親と同居中であったり、高齢の方が頻繁に訪れる場合など、バリアフリーなデザインはリフォームの際に積極的に検討していきましょう。

傾斜のポイント
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傾斜のポイントは、ベビーカーや車いすなどの利用者によって上り下りできる角度が異なります。
特に車いすの場合、介助者がいるかによっても変動するため、誰もが利用しやすい状態を保つためには、できるだけ緩やかな傾斜が望ましいです。
例えば、公共施設などで推奨されているバリアフリー法では、屋内での傾斜は1/12、屋外では1/15が理想的とされています。
これは、屋外で30㎝の段差にスロープを設ける場合、4m50㎝のスペースが必要であることを示しています。
ただし、傾斜が緩やかなほどスロープは長くなりますので、適切なスペースが確保されるように注意が必要です。
アプローチに十分なスペースが確保できない場合は、スロープを折り返す設計を検討して、スペースの有効活用を図りましょう。


スロープの幅のポイント
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スロープの幅において重要なのは、車いすがスムーズに通行できるかどうかです。
手動車いすと電動車いすの横幅は共に最大70㎝とJIS規格で標準化されています。
そのため、スロープの幅は最低でも80㎝程度を確保しておきましょう。
この幅であれば、ベビーカーも通行可能です。
ただし、車いすが方向転換する際には追加のスペースが必要となることがあります。
そのため、利用者や具体的なシーンに合わせて設計を行うことが必要です。
また、幅が不足していると脱輪のリスクも考えられるため、5~15㎝の縁石を設けることで安全性を確保できます。
(出典)国土交通省「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準 第3章 基本寸法等」2-286


すべりにくくするポイント
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スロープの素材で、コンクリートやタイルなどは雨天時に滑りやすくなることがあります。
タイルを使用する際には、特に雨天時においても滑りにくい仕上げをされたものを選びましょう。

雨の日でも安全に利用できるスロープを作るなら、「インターロッキング」や「洗い出し」などの手法がおすすめです。
コンクリート製のブロックを互いにかみ合わせるインターロッキングは、豊富なカラーバリエーションとデザインの幅広さで楽しむことができます。
一方で、洗い出しはコンクリートが完全に固まる前に表面を水で洗い流し、中の砂利を浮かび上がらせる技法です。
砂利の色や大きさによって、スロープの雰囲気を変えることができます。


手すりのポイント
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手すりは思わぬ事故を防ぐために不可欠ですが、金属製の手すりは日差しの強い夏は熱く、冬は冷たくて触りにくいことがあります。
この問題を解決するために、おすすめしたいのが「樹脂製」の手すりです。
樹脂製の手すりは、手すり部分が樹脂でできているため、炎天下でも熱くなりにくく、冬でも冷たさを感じにくいのが特長です。
これにより、いつでも安心して手すりをしっかり握ることができます。


まとめ
バリアフリーな外構であるスロープ設置のコツについてご紹介しました。
外構のバリアフリーデザインは将来の利便性を考える上でとても重要です。
高齢者や身体制約のある方だけでなく、将来お子様が生まれたり、家族に車椅子が必要になった場合にも役立ちます。
スロープの設置においては、適切な傾斜や幅を考えることがポイント。
スロープ素材や手すりにも工夫が必要で、樹脂製の手すりが夏でも冷たくなく、冬でも温かいのでおすすめです。
これらのポイントを押さえて快適で安全なバリアフリー外構をつくりましょう。


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