イングリッシュガーデンを作ろう!

イングリッシュガーデンを作ろう!

みなさんこんにちは、NIWA colorです。
1年を通して彩り豊かなイングリッシュガーデンは、ガーデニングが好きな方は憧れのお庭ではないでしょうか。
今回は、イングリッシュガーデンを作ってみたい!という方のために、イングリッシュガーデンの作り方をご紹介していきます。


イングリッシュガーデンとは?
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イギリスのガーデニング文化である「イングリッシュガーデン」は、18世紀から19世紀にかけて栄えた風景式庭園の影響を受けた庭のスタイルです。
イングリッシュガーデンは、イタリア式やフランス式庭園の幾何学的なスタイルとは対照的で、自然そのものの植物や花々を楽しむことができる庭です。
この庭園スタイルは、グリーンを贅沢に使用し、まるで自然そのものの風景画を思わせる美しい庭として知られています。
木々が風に揺れ、水が流れ、花が咲き誇る様子はまさに自然の魅力そのものです。
また、その名の通り、英国式庭園とも呼ばれることがあります。

ヨーロッパの庭園の歴史をたどると、ルネッサンスの時代にはイタリアで整形美が際立つイタリア式庭園が登場し、17世紀にはフランスで対称的なフランス式庭園が生まれました。
しかし、18世紀に入り、イギリスではグリーンを重視した風景式庭園が広がり始め、19世紀になると小さなコテージガーデンが一般家庭で楽しまれるようになりました。
現代のイングリッシュガーデンは、風景式庭園からコテージガーデンまで多様なスタイルがあり、庭の面積や形状に応じて楽しむことができます。
お城やお屋敷を持つ広大な庭から、自宅の小さな庭まで、どんなスペースでも自然美を引き立てる魅力的なお庭を作ることができます。


イングリッシュガーデンの作り方
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イングリッシュガーデンは、お気に入りの花を思いのままに植え、自由なアイデアで楽しむことができます。
ただし、自然な雰囲気を生かすためには、植物の性質を理解し、バランスを考えることが重要です。
メンテナンスを怠らず、それでいて自然な趣を演出することが、イングリッシュガーデン作りの醍醐味です。
ここでは、そのイングリッシュガーデンの作り方についてご紹介していきます。

・ボーダーガーデンを作る
ボーダーガーデンは、イングリッシュガーデンの代表的なスタイルの一つです。
これは、建物の塀や小道に沿って、手前から奥にかけて植物を配置していくスタイルです。
この方法を取ることで、庭に奥行きや広がりを与え、自然な雰囲気を演出できます。
ボーダーの幅は1~2mで十分です。

・彩りを決める
自分の好きな花の色は何色でしょうか?
イングリッシュガーデンでは、庭を彩る植物の色彩が非常に重要です。
自由な組み合わせが可能な中で、同系色を意識して植えてみましょう。
これにより、庭全体がまとまりのある雰囲気になります。また、花の咲く時期を考慮して季節ごとに配置を変え、一年中花々に囲まれる楽しみを味わいましょう。

・エクステリアは自然素材にする
イングリッシュガーデンには、自然素材がよく似合います。
小道にはレンガやテラコッタタイルを敷き詰め、庭には木製のベンチやテーブルを置くと、自然な雰囲気が一層引き立ちます。
また、小物類もブリキやアイアンなど、なるべく自然素材を統一すると、統一感が生まれ、庭全体が一体感を持ちます。
手作りのイングリッシュガーデンで、自然との調和を楽しんでみてください。


おすすめの植物
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四季折々の美しさを楽しむために、庭には様々な種類の花(宿根草、球根、1年草)を取り入れてみましょう。
ボーダーガーデンの手前には、キンギョソウやパンジー、ビオラ、ストック、カンパニュラなどの華やかな1、2年草を植え、その奥にはチューリップ、ガーベラ、アリウム、クリスマスローズなどの球根や宿根草を配置します。
一番高い場所には、デルフィニウムやルピナス、コニファーなどを植え、庭全体に奥行きを与えましょう。

日陰には、ギボウシのような存在感ある葉っぱを植えると、庭の景観が引き締まります。
ただし、イギリスの花の中には、日本の夏には向かないものもあります。
その際は、ワレモコウ、ツバキ、ボタン、山野草など、日本の植物を取り入れることで、バランスを保ちながらも美しい庭を実現できます。

特におすすめなのが、バラやハーブをイングリッシュガーデンに組み合わせることです。
バラはシンボル的存在であり、小ぶりなオールドローズやスプレータイプのバラ、モッコウバラなどを選ぶと、自然な雰囲気が漂います。
相性の良いつる性のクレマチスを添えれば、庭が一層華やかに輝きます。
また、ラベンダーやチェリーセージなどのハーブは、見た目にも優しく、香りがアロマのような癒しをもたらしてくれます。
バラには病害虫がつきやすい課題がありますが、病気に強い品種や防虫スプレーの活用で、美しい庭を長く楽しむことができます。


管理のポイント
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美しいイングリッシュガーデンを維持するには、適切な管理が大切です。
庭づくりの際には、植物を春に植え始めるのが良いでしょう。
違う種類の植物を種類ごとに適切な間隔で配置することが大切です。
秋には追肥を行い、冬には剪定や球根の株分けを行います。
庭の土にはウッドチップを敷くなどして、雑草を防ぎましょう。
リュウノヒゲやハナニラなどのグラウンドカバープランツを植えることもオススメです。

水やりは欠かせませんが、過剰な水分は根腐れの原因となります。
適切な水はけの土を確保することが重要です。
夏場は水が蒸発しにくい夕方に水を与え、冬は土が凍結しないように夜に水を控えることがポイントです。
また、植物の健康状態や害虫の有無などを頻繁に確認し、早めの対策を心がけましょう。
定期的なチェックが美しいイングリッシュガーデンを保つ秘訣となります。


レイアウトとデザイン
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庭づくりの鍵を握るのは、しっかりと計画されたレイアウトです。
デザインのほぼ全てがこの段階で形作られます。

レイアウトは平面を基にして構築しましょう。
上空から庭を見下ろすような視点で、どこに何を植え、どのように配置するかを検討します。
このプロセスで庭がイメージ通りになるよう計画することが大切です。
縦の要素も平面と同様に重要です。
手前に背の高い樹木を植えすぎると、奥の植物が見えにくくなります。
この際、高木の足元には背の低い草花を配置したり、草花の中に高低差を持たせたりして、庭全体に奥行きを感じさせましょう。
景色が一様にならないよう、縦横のバランスに工夫を凝らしましょう。


まとめ
イングリッシュガーデンの作り方をご紹介してきました。
イギリスのガーデニング文化から受けた影響を感じさせるこのお庭は、18世紀から19世紀にかけて栄え、グリーンを贅沢に使用し、自然の風景画のような美しさが特徴です。
イングリッシュガーデンを作るには、ボーダーガーデンや彩りの工夫、自然素材のエクステリアを使っていくことが大切です。
おすすめの花やハーブも取り入れ、バラやクレマチスで庭を一層華やかにしていきましょう。
美しい庭を保つ秘訣は、適切な植物配置や水やりの工夫、レイアウトで庭に奥行きを出すことです。
自然の美を味わえる手入れのしやすいイングリッシュガーデンを作り上げるために、これらのポイントを押さえてぜひ作ってみてください。


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