山採りにおすすめなシンボルツリーまとめ

山採りにおすすめなシンボルツリーまとめ

みなさんこんにちは、NIWA colorです。
お庭にシンボルツリーを植えたいけど、どんな木をうえていいか分からない!という方も多いのではないでしょうか。
私たちがおすすめしているのは「山採り」のシンボルツリーです。
山採りの木とは、山に自生している木を掘り下ろした木のことで、特徴的な樹形がおしゃれです。
今回は山採りにおすすめなシンボルツリーをご紹介していきますので、シンボルツリーに迷われている方はぜひ参考にしてみてください。


シンボルツリーとは?
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「シンボルツリー」の概念が一般的になり始めたのはおおよそ15年前のことです。
昔は門周りに松やマキ、シイノキを植える「門被り」として知られる植栽手法が主流でしたが、今でも同様に門周りや玄関先に一本の木を植えることが楽しまれています。
近年では、かつてのように庭木を贅沢に飾るスタイルは減少し、むしろ庭木と建物との調和が重視されています。
また、シンボルツリーは単なる庭木ではなく、家族にとって大切な出来事や節目を象徴するために植えられることもあります。
家を引っ越したり、出産した時など、記念としてシンボルツリーを植えることも一般的です。
シンボルツリーが大きくなることで、その存在は家族やコミュニティにとっての特別な印となります。


シンボルツリーの役割
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シンボルツリーの役割を詳しくご紹介していきます。

・お家の個性を出せる
シンボルツリーは住まいに溶け込んでいるだけでなく、個性を出す効果を発揮します。
トレードマークとなったシンボルツリーは住まいに独自の特徴を与え、無機質だった外観にも表情を加えてくれます。
特に建売住宅などで似たような建物が並ぶ場合、シンボルツリーを植えることで変化を加えることができます。

・魅力的な遠景
シンボルツリーは遠くから見たときの「遠景」も魅力的です。
植栽計画を立てる際には、遠くからの視点や見え方にも注意を払うべきです。
遠景を意識的に取り入れた植栽は、遠くから見ても美しく映り、お家の存在感が増します。
遠くからの眺めを重視する場合、シンボルツリーを無理に建物に近づけなくても良く、むしろ3~4mほど離すことで生活動線周りに余裕を作ることができます。

・プライバシーを確保することができる
シンボルツリーには程良い目隠し効果も期待できます。
植栽方法と樹種を組み合わせることで、適度なプライバシーが確保される効果があります。
たとえば、玄関前にシンボルツリーを植栽すると、美しい景観を作り出すと同時にドア周りを遮ることができます。
特に葉密度の高い常緑樹を選ぶことで、目隠しとしての効果を十分に発揮できます。
また、シンボルツリーを利用して窓を目隠しすることで、室内外の景観向上が期待できます。

・庭のないお家にも自然を取り入れられる
最近の住宅事情では、庭がない場合でも玄関先に小さな植樹用スペースが確保されていることがあります。
シンボルツリーは基本的に1本植えるだけで効果的な緑化が可能であり、小さなスペースでも活用できます。
このような場所にシンボルツリーを植栽することで、玄関先がおしゃれに演出され、住まい全体の雰囲気が一変します。
小さな土地でも周囲や上空に十分な余裕があれば、シンボルツリーによって住まいの雰囲気をアップさせることができます。
ただし、小さな土地への植栽では、根が広がりにくい樹種を選ぶことが重要です。
風対策も考慮しながら、しっかりと植栽計画を行いましょう


おすすめの山採りシンボルツリー:イロハモミジ
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出典:新美園

庭に馴染むシンボルツリーとして、長く親しまれてきたイロハモミジ。
その魅力は和洋を問わず、どんな庭にもマッチする存在感にあります。
和風や洋風、ナチュラルな印象まで、シーンを選ばず庭木として調和します。
ただし、その柔らかな風味を引き立てるためには、植栽環境を選ぶことが重要です。
成長に十分なスペースが確保され、過度な乾燥がない場所など、慎重な植栽環境の確保をしていきましょう。
イロハモミジは日陰から日向まで広範な場所で育ちます。
玄関先が暗い場所でも、モミジであれば日陰らしい姿に変化し、独特の美しさを醸し出します。
日当たりの良い玄関周りへの植栽にも適しており、その逞しい成長力が日中の光を受けて庭を彩ります。

カエデの中でも特に小葉で数多くの葉を持つイロハモミジは、その特有の切れ込みの深さが魅力です。
樹形のバリエーションも豊富で、自然な個体差があります。
シンボルツリーとして選ぶ際は、お住まいの雰囲気に合わせて樹形を選ぶことができます。
イロハモミジはお住まいの特徴を引き立て、その魅力を倍増させることができるのです。
イロハモミジの美しい樹形を維持するには、樹高3~4m程度を見込むのが適切です。
このサイズ感を考慮すると、お住まいから数メートル離れた場所への植栽が望ましいです。
イロハモミジのシンボルツリーは、木の持つ方向性や樹勢の動きをデザインとして表現でき、建物との一体感を生み出すポイントとなっています。

また、イロハモミジは一般的な印象とは異なり、単幹樹形も扱いやすい特徴があります。
単幹樹形をシンボルツリーにすると、背後の透け感が程よく感じられ、建物を引き立てる場面や樹木を絵画風に浮かび上がらせたい場合におすすめです。
凛とした空気感はモダンな建築物とも調和し、現代的なデザインと自然な姿の融合が魅力的です。


おすすめの山採りシンボルツリー:アオダモ
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出典:新美園

アオダモは近年、シンボルツリーとして注目を集めています。
その控えめな姿に反して、実は環境適応性が高い特長があります。
日向から半日陰まで育つことができ、そのためあらゆる場所においてシンボルツリーとして活躍できます。
シマトネリコに少し似た列状の涼やかな葉が特徴で、全体的に枝葉の数が少ないのが魅力です。
シンプルな樹形が多く、現代の植栽状況を考慮すると、境界を越えずに成長する頼り甲斐のあるシンボルツリーと言えるでしょう。
耐久性があり、虫害が発生しにくいのもポジティブな特性です。
成長が緩やかなため、狭小なスペースにも植栽が可能です。

アオダモは軽やかな樹形を持ち、山間の雰囲気を庭にもたらしてくれます。
下部の枝を早くから枯らし、背を伸ばすため、樹高3mの木でも下半分の枝が無く、幹だけが残ることがあります。
この樹形は山歩きで見られる自然な姿そのものであり、アオダモのシンボルツリーが自然に見える理由となっています。
他の木や灌木を組み合わせることで、アオダモの雰囲気を生かし、シンボルツリーのエリアを自然の風景に仕立てることができます。
アオダモが持つナチュラル感は、その幹の立ち上がり方が自然な樹形であるためと言えるでしょう。
個体差が多く、地衣類によって模様が見られる幹は、山の風景を思わせ、多くの方にとってアオダモをシンボルツリーとして選ぶ魅力となっています。

アオダモの特徴は枝葉が少なく、成長も緩やかであることを活かし、窓や外壁に寄せるシンボルツリーとしても優れています。
窓越しに眺めるシンボルツリーとして活用され、窓下の花壇にアオダモを選ぶ理由として挙げられています。ただし、枝をカットする際は慎重に行い、樹形を計画的に整えることが重要です。
アオダモの美しい枝模様は、幹に見られる地衣類と相まって、シンボルツリーと建物の調和を生み出します。
アオダモは4月から5月にかけて小さな花を咲かせ、綿のような美しい雰囲気を醸し出します。
雑木らしい素朴な美しさを庭で楽しむことができ、花が終わると羽の付いた実を多くつけ、その姿もまたアオダモの魅力の一環です。
非常に珍しい性質を持つ雄性両全性異株性であり、雄花を咲かせる株と両性花を咲かせる株の2つが存在します。


おすすめの山採りシンボルツリー:ヤマボウシ
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出典:新美園

ヤマボウシは山の風景をそのまま切り取ったような樹形が魅力で、飾り気のないが落ち着いた雰囲気を持つ庭木です。
雑木としての寄せ植えにも適しており、特に左右が均等に整った株立ち樹形が人気を博しています。
しかし、剪定に注意が必要で、幅を狭く詰めすぎると樹形が崩れやすいため、外壁沿いやワンポイントに配置することがおすすめです。
葉はやや大きめであり、枝が混み入ると落葉樹でありながら圧迫感を感じさせることがあります。
放っておくと広がりやすいため、風通しを確保するためにも、剪定計画をしっかりしておきましょう。
できるだけ自然な姿を保ちたい場合は、広がりを許容できる場所に植栽していくことをおすすめします。

ヤマボウシはナチュラル感を楽しむシンボルツリーとして活用されています。
左右均等の樹形が特徴のヤマボウシですが、やや傾いた樹形も魅力的です。成長によって重心が偏ることがあるため、バランスを均等に維持したい場合は、庭の中央や十分に広い場所で植栽することが望ましいです。
シンボルツリーとして植栽する際は、自然な方向性を持ったヤマボウシを事前に選び、その方向性を植栽デザインに取り入れることがおすすめです。
ヤマボウシは5月から7月にかけて、中央の小花を僧の頭、4枚の総苞片を頭巾に見立てた「山の法師」と呼ばれています。
総苞片(そうほうへん)が花弁のようで、ハナミズキにも似ていますが、尖った先端が特徴であり、茂った葉の中に白い花を咲かせることで自然の美しさを感じさせます。


まとめ
今回は山採りにおすすめなシンボルツリーをご紹介しました。
シンボルツリーは家の個性を引き立て、遠くからも美しく映ります。
シンボルツリーの役割は広範で、個性を出すだけでなく、遠景やプライバシー確保にも役立ちます。
おすすめのシンボルツリーとしては、「イロハモミジ」「アオダモ」「ヤマボウシ」をご紹介しました。
イロハモミジは和洋問わず庭にマッチし、アオダモは控えめながらも環境適応力が高く注目されています。
ヤマボウシは山の風景を切り取ったような魅力的な樹形で、自然な姿を楽しむのに最適です。
ぜひ好みのシンボルツリーを見つけて、お家の魅力を更にアップさせてください。

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