紅葉が綺麗なシンボルツリー!イロハモミジを徹底解説!

紅葉が綺麗なシンボルツリー!イロハモミジを徹底解説!

みなさんこんにちは、NIWA colorです。
お家のシンボルツリーで人気の一つが「イロハモミジ」です。
日本の美しい新緑や紅葉を代表する木で、伝統的な庭園にも使われています。
今回は、そんなイロハモミジについて徹底解説していきます。
シンボルツリーにお悩みの方は、ぜひこの記事を読んでイロハモミジを検討してみてください。


イロハモミジとは?
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植物名:イロハモミジ(イロハカエデ)
学名:Acer palmatum
科名/属名:ムクロジ科 / カエデ属
原産地:東アジア(日本(福島県以南) 朝鮮半島 中国 台湾)
開花期:4~5月
紅葉時期:10~11月
樹高:5~7m
特性:落葉広葉樹 小高木~高木
用途:シンボルツリー、雑木の庭

イロハモミジは、新緑と紅葉が見事な落葉樹です。
庭で栽培されると、高さは約5mほどですが、自然に成長すると10m以上に達することもあります。
5月には鮮やかな新緑に輝き、秋に近づくと黄みがかった赤に変わり、晩秋には真っ赤に色づきます。
1年を通じてさまざまな表情を楽しむことができるのが特徴です。
庭のシンボルツリーとしても人気がありますが、育て方次第で、鉢植えや盆栽としても楽しむことができます。
名前の由来は、漢字で「伊呂波紅葉」と書かれます。
5~7つに分かれる葉の切れ込みを「いろはにほへと」と数えたことから、「イロハモミジ」と呼ばれるようになったと言われています。
また、「イロハカエデ」「タカオカエデ」「コハモミジ」などの別名も存在します。
カエデという名前は、万葉集において、カエデの葉の形をカエルの手にたとえた「蛙の手(かへるで)」という表現が残っています。
そして、「かえるで」から「かえで」と呼ばれるようになったとされています。
「~モミジ」という呼び名は、方言である「もみず」が「紅葉する」を指す言葉からきており、正式な植物分類名とは異なります。
それでも、「モミジ」という呼び名が一般的で親しまれています。
花言葉は「大切な思い出」「美しい変化」「調和」「時勢」などで、秋には葉が一斉に赤く染まる美しい変化にちなんでいます。


イロハモミジの特徴
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イロハモミジは季節ごとに美しい変化を見せる魅力的な樹木です。
秋になるとその真っ赤な紅葉が目を引きますが、春から夏にかけてはみずみずしい緑色を楽しむことができます。
秋が近づくと徐々に黄味がかった赤に変わり、10月から11月にかけて深い赤に染まり、見る者を楽しませてくれます。
この落葉樹は気温が低くなると葉が一斉に落ち、冬の間は休眠状態に入ります。
そして、春になると新しい葉をつけて再び活気づきます。秋の紅葉が有名ですが、あまり知られていない事実として、春には赤紫色の小さな花を咲かせ、その姿は優雅で可憐な印象を与えます。
イロハモミジは庭木として育てる際に、「株立ち」と「単幹」の2つの樹形があります。
株立ちは根元から細い幹が広がり、ボリューム感がありナチュラルな雰囲気を醸し出すのが特徴で、成長は比較的遅いです。
一方で、単幹は山や伝統的な庭園でよく見られ、高さから枝分かれして葉をつけ、純和風で重厚な印象を与えます。
どちらも独自の魅力を持つ樹形で、シンボルツリーとしての人気があります。


イロハモミジの育て方
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イロハモミジは四季折々の美しい姿で知られ、その丈夫な性格から北海道から九州まで、幅広い地域で育てることができます。
日当たりの良い場所を好む一方で、意外にも日陰でも元気に成長します。
ただし、西日が直接当たると葉焼けを引き起こすことがあるため、できるだけ西日の当たらない場所を選ぶことが大切です。
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・水やり方法
苗木を植え付けてから成長が根付くまでは、乾燥しすぎると葉がしおれることがあります。
土の状態を確認し、乾いたら適度な水やりを心がけましょう。
根付いてからは毎日の水やりは不要で、基本的には自然な雨で十分です。
鉢植えの場合は、土表面が乾いたら十分な水を与え、鉢の下から水が流れる程度が目安です。
特に日当たりのよい場所で育てている場合は、葉にも水をかけることを忘れずに。
モミジの葉は乾燥しやすく、一度しおれた葉は元に戻りませんので、注意が必要です。
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・肥料の使い方
イロハモミジは基本的に肥料を控えめに与える方が良いです。
植え付けや植え替え時には堆肥を混ぜ込み、落葉後には油かすと骨粉を混ぜた有機肥料か、緩効性肥料を根元にまんべんなく与えます。
春から秋の間は施肥を抑え、肥料の過剰使用による葉の変色を防ぎましょう。
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・植え付けと植え替えをする
イロハモミジを元気に育てる秘訣は、植え付け時に十分な堆肥を混ぜることです。
地植えの場合、苗木の2倍程度の穴を掘り、堆肥や腐葉土を混ぜた土で植えつけます。
鉢植えの場合も同様に土を混ぜながら植え付け、数年に一度の植え替えが必要です。
植え替えの際は剪定を行い、株への負担を軽減させましょう。
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・イロハモミジを増やす方法
イロハモミジは「挿し木」か「種まき」で増やすことができますが、根付きが難しいため初めて挑戦する場合は成功すればラッキーと考えましょう。
挿し木は3月から4月に行い、剪定した枝を用います。
枝を10㎝程度に切り、小さなポットに挿して日陰に置き、根が出るまで毎日水をやります。
種まきは花の後に行い、秋に採取した種を春になってから行います。
湿らせた砂に埋め、水を与えながら種まき用土に埋め込み、明るい日陰で毎日水やりをします。


メンテナンス方法
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イロハモミジは自然樹形が美しく、手入れを怠れば自然な形を維持したまま成長します。
しかし、放置するとかなりの高さに育ち、庭での栽培では定期的な剪定がおすすめです。

・剪定のタイミング
イロハモミジの剪定に最適な時期は、11~2月の落葉後の休眠期間です。
この時期に行うと、紅葉への影響がなく、葉が落ちているため枝の形状が分かりやすく選定しやすいです。
夏に剪定すると新芽が日光に当たり日焼けしてしまい、紅葉に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
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・剪定の仕方
剪定の際は、枝分かれした部分で切り落とすように心がけましょう。
途中で切り落とすと、細かい枝が生えて形が乱れやすくなります。
透かし剪定を採用し、新緑が密生している部分を透かすようにして枝を整えます。
込み合った葉や伸びすぎた枝を適切に切り戻しましょう。
強剪定は難しい作業なので、不安な場合はプロに依頼するのも一つの方法です。
太い枝を剪定した際には、大きな切り口が露出します。
これをそのままにしておくと雑菌が侵入し、木にダメージを与える可能性があるので、切り口を癒合材などで保護してください。


紅葉を楽しむ工夫
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イロハモミジの魅力を知っていただきましたが、庭での植栽やデザインにおいて、紅葉をより楽しむ工夫についてご紹介します。

・自然な樹高を活かす
イロハモミジは樹高2m以下から7m以上までさまざまなサイズがあります。
植栽時には、樹高4m前後の自然な樹形がおすすめです。
成長すると左右均等でなく、自然な傾きがあり、遠景を意識した植栽に適しています。建築デザインに力を入れたお住まいに特に効果的です。

・庭デザインに奥行きを出す
イロハモミジの自然な曲がりを利用して、庭デザインを引き立てましょう。
庭のフォーカルポイントを覆い被せるように植栽すると、遠くまで見通せ、庭に奥行き感が生まれます。
枝葉が風景に絡みつき、奥行きを出す手法です。

・庭の頭上をデザインする
イロハモミジの枝葉は頭上の空間を美しくデザインできます。
一本のイロハモミジが風景をまとめ上げ、空中も枝葉によってデザインされます。
庭のデザインに奥ゆかしさと一体感をもたらします。

・イロハモミジの下を歩くアプローチ
イロハモミジは成長するとシンプルで美しい樹形になります。
アプローチに植栽すると、足元を歩くような素朴でおもむきのある雰囲気をだし、庭に柔らかさを与えます。

・和風のお庭にピッタリ
イロハモミジは和風の庭との相性が抜群です。
垣根や灯籠、手水鉢と組み合わせて、和風の庭の美しさを引き立てます。
特に格子などの和風素材と組み合わせると、庭全体に和の雰囲気が広がります。


まとめ
シンボルツリーとして人気の「イロハモミジ」についてご紹介しました。
イロハモミジは日本の美しい新緑や紅葉を代表するシンボルツリーです。
樹高や特性は幅広く、春の新緑から秋の紅葉まで一年を通じて楽しめます。
育て方は日当たりを好みますが、日陰でも育つ丈夫な樹木です。
剪定や植え替えで美しい樹形を維持しましょう。
魅力的な紅葉を活かすために、植栽やデザインの工夫も紹介しましたが、ライフスタイルや住宅のデザインの組み合わせを考えて、ぜひ庭に取り入れてみてください。


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