フェンスでなく自然で囲う!生垣を作る時の注意点

フェンスでなく自然で囲う!生垣を作る時の注意点

みなさんこんにちは、NIWA colorです。
生垣は樹木で作られるため、外からの視線を減らしながら、圧迫感を与えずに自然なフェンスとして楽しむことができます。
しかし、植物なのでお手入れも必要となります。
今回は自然のフェンス「生垣」を作る時の注意点をご紹介していきます。
生垣を作るのを検討されている方はぜひ参考にしてみてくださいね。


お手入れのポイント
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せっかく生垣を植えたとしても、ただ放置しておくと、枝葉が入り組んで風通しが悪くなり、日光が不足しやすくなります。
これにより、植物が弱り、見た目も損なわれる可能性があります。
また、病害虫の発生が増えたり、伸びた枝葉が周囲の敷地に侵入することでご近所トラブルも発生する可能性があります。
これらの問題を防ぐためには、定期的な手入れが不可欠です。
ちゃんとしたお手入れ方法を知り、生垣を美しく保ちましょう。

1. 水やり
生垣を植えた最初の1年は、こまめに水やりが必要です。
成長が安定してきたら、水が乾燥した時にだけ適度な水を与えるようにしましょう。

2. 肥料
樹木には即効性のある肥料よりも、効果がゆっくり出るものがおすすめです。
植えつけ前に与える元肥や、新芽が出る前に与える芽出し肥え、花や実をつけた後に与えるお礼肥えなど、成長段階に応じて肥料を与えましょう。

3. 病害虫の予防・駆除
病気や害虫の発生を防ぐためには、春と秋に年2回の定期的な消毒が大切です。
手間や薬剤の使用量を最小限に抑え、樹木を健康に保つことができます。

4. 剪定や枝切り
生垣の形を保つだけでなく、通気性を良くし病害虫を予防するためには、植物が休眠期にあたる6月・10月(常緑樹)、10月(針葉樹)、冬場(落葉樹)などに剪定や枝切りを行いましょう。
美しい仕上がりを求める場合は、プロの造園会社に依頼することが確実です。


品種の選び方
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品種は管理のしやすさや目的で選んでいきましょう。

・目隠ししたい

目隠しをしっかりと埋めるためには、多くの枝と広がりやすい葉を持つ品種がおすすめです。
高い範囲まで目隠しをしたいなら、 常緑針葉樹の代表的な品種である「コノテガシワ」や「エレガンテシマ」がいいでしょう。

・お手入れが簡単

「ハイノキ」は春に白い小さな花が咲く、樹高4mほどの常緑樹です。
成長が穏やかでありながら、刈り込んでも萌芽力が強いのが特徴です。
手入れをあまり気にせずに、自然に美しい樹形に成長します。

・和風にしたい

日本の生垣で馴染み深い「サザンカ」は、園芸用に300種以上あり、花の色や形がさまざまです。
1年を通して緑の葉が保たれ、秋には花が咲いて和の風情を演出してくれます。

・洋風にしたい

「コニファー」は針のような細い葉を持つ針葉樹の総称で、低木から10m以上になるまで様々な種類があります。
寒さに強く、育てやすい特徴があり、鮮やかな緑が1年中楽しめます。
北欧の森を思わせるモダンなフォルムは、洋風やモダンな住宅外観とも調和します。


生垣をフェンスと合わせる
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ツタやツルバラなどをメッシュ状のフェンスに絡ませることで、コンパクトで美しい生垣を手軽に作り上げることができます。
この方法は、植物が上手に絡みつくことで、フェンスに自然の良さを取り入れるてくれます。
厚みがアップして風通しが良好に保たれ、植物の成長がスムーズになります。
お手入れも軽減され、庭づくりがより楽しくなります。
また、上部にプランターなどを置くと、緑がより一層映えるのでおすすめです。


生垣のメリット
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生垣作りのポイントについてご紹介してきましたが、メリット・デメリットについても知っておきましょう。
生垣を作るとさまざまなメリットがあります。

・外観が良くなる

生垣は、フェンスや柵と比べてあたたかみのある外観となります。
デザインによっては、フェンスやコンクリートのブロックがもたらす圧迫感や閉塞感を感じずに、自然な緑が心地よさを作ってくれます。
一部の自治体では、景観づくりを支援するために生垣の設置に助成金を提供していることもあります。

・四季が感じられる

植物でできた生垣は、四季ごとに変化する魅力を持っています。
異なる植物を使えば、春には花が咲き、秋には色とりどりの葉が楽しめます。
例えば、ソヨゴは秋に鮮やかな赤い実をつけ、秋の訪れを感じさせます。
ナチュラルなデザインにピッタリの生垣は、年間を通して変化するお庭の表情を楽しむことができます。

・プライバシーの確保

生垣は目隠し効果があり、特に1年中葉が茂る常緑樹がおすすめです。
植物を植えることで、外部からの視線を遮り、穏やかな環境をつくり出します。
成長が緩やかな植物を選ぶことで、手入れやメンテナンスの手間を最小限に抑え、高さの調整もしやすくなります。

・防犯性の向上

生垣は防犯や安全面にも優れています。
人工的なフェンスや柵よりも乗り越えにくく、住宅に侵入しにくいです。
また、生垣は不審者に気づく手助けとなります。
安全面では、生垣が子供やペットの飛び出しを防ぎ、倒壊のリスクを減らし、防火効果も期待できます。
生垣は地震時の倒壊リスクが少なく、水分を含む植物は延焼を抑制します。
特に、水分を多く含む常緑樹やツバキ、ツツジは防火効果があります。


生垣のデメリット
魅力的な生垣ですが、デメリットもあります。
ここでは3つのデメリットをご紹介します。

・定期的なメンテナンスが必須

生垣は美しさを維持するためには水やりや肥料を与えるなどのメンテナンスが必要です。
その一環として、枝や葉の剪定も欠かせません。
生垣を最適な状態に保つことで、日常の快適さも向上します。

・トラブルの未然防止に注意

メンテナンスを怠ると、生垣が不適切な場所に成長し、通行を妨げたり、枝や葉が隣の敷地に侵入したりする可能性があります。
適切なメンテナンスの継続が、これらのトラブルを未然に防ぐことができます。
初期の植栽高さが気にならない場合でも、成長に伴う問題を避けるためには、定期的で慎重なメンテナンスが不可欠です。

・害虫対策が必須

生垣は植物で構成されているため、メンテナンスをしていないと、害虫の発生します。
害虫の発生は生垣自体に悪影響を与え、他の植物にも影響を及ぼす可能性があります。
早期の発見と対策が被害を最小限に抑え、美しい生垣を維持するのに役立ちます。


まとめ
生垣を作る時の注意点をご紹介してきました。
生垣は樹木ででき、外からの視線を遮りつつ、圧迫感を与えない自然なフェンスとして利用できます。
しかし、植物ゆえにお手入れが必要です。
水やり、肥料、病害虫対策、剪定など、お手入れのポイントを知り、美しい生垣を維持しましょう。
品種の選び方も大切で、目隠し、手入れの簡単さ、和風・洋風に合わせた選択がポイントです。
また、メッシュ状のフェンスに絡ませることで、コンパクトで美しい生垣を手軽に実現できます。
生垣のメリットは外観の良さ、四季折々の楽しみ、プライバシーの確保、防犯性の向上が挙げられますが、一方でデメリットとしては定期的なメンテナンス、トラブル未然防止、害虫対策が必要です。
生垣を検討する方は、これらのポイントを参考にしてみてくださいね。


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