今更聞けないシンボルツリーのおしゃれな植え方

今更聞けないシンボルツリーのおしゃれな植え方

みなさんこんにちは、NIWA colorです。
玄関周りやお庭に、お住まいの象徴となるシンボルツリー。
自宅に取り入れたいと考えているけれど、具体的な種類やどうやって植えるべきなのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな方のために今更聞けないシンボルツリーのおしゃれな植え方をご紹介していきます。


シンボルツリーはなぜ植える?
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エクステリアのアイテムは一般的に、地面から約1.5mの高さに配置されます。
例えば、門袖として知られる壁には、ポストや表札、インターホンが取り付けられ、その高さは約1.4m~1.5mとされています。
しかし、これに対して標準的な住宅の建物は1階だけでも約3mの高さがあり、2階建てなら6.4m、3階建てなら9.4mとなります。
これに加えて建物の上には屋根も存在し、エクステリアの高さは建物に比べて圧倒的に低いため、見た目のバランスが損なわれがちです。
このような場合に、エクステリアと建物の高低差を埋める効果的な手段としてシンボルツリーが活躍します。
低いエクステリアと高い建物の間にシンボルツリーを植えることで、外観のバランスを取り戻し、調和のある印象を生み出すことができるのです。
この点が、シンボルツリーを植える理由の一つとして挙げられます。

最近では、2階や3階にリビングダイニングを配置するお住まいも増えています。
特に、日差しが入りにくい都市部の住宅密集地などでは、2階や3階にリビングダイニングを設けることで日当りの良い空間を実現できます。
しかし、このような高層階のリビングダイニングから見える景色は、近隣の屋根やマンションだけが広がる景色になることが多いです。
そこで、窓辺に植えたシンボルツリーが見えるだけでも、景色が一変し、見た目のよいお庭となります。


シンボルツリーの選び方
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シンボルツリーを選ぶ際には、その高さだけでなく季節感や透け感にも気を配りましょう。
樹木は大まかに、常緑樹と落葉樹に分類されます。
常緑樹は一年を通して葉がついており、葉が肉厚で濃い色合いを持っています。
そのため、狭いスペースに植えると全体的に重厚な印象を与え、場所を圧迫する可能性があります。
一方、落葉樹は秋から冬にかけて葉を落とし、新しい葉が生えるため、葉自体が軽やかで透け感があります。
これにより、枝や葉の隙間から向こうが見え、開放感が出る効果が期待できます。


人気のシンボルツリー
ここでは人気のシンボルツリー4つをご紹介していきます。

・ハイノキ
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管理が簡単で常緑樹の代表格であるハイノキ。
成長がゆっくりなため管理が楽で、最近ではシンボルツリーとして人気を集めています。
ただし、植える場所には日差しに注意が必要です。
特に強い西日が当たる場所は避け、半日陰のような場所に植えると良いでしょう。
また、白い外壁の近くや駐車場の近くなど、葉が焼ける可能性のある条件も避けるように気をつけましょう。
ハイノキは根が浅いため、しっかりとした根付きを促すために水やりや下草の配置にも気を使いましょう。

・シマトネリコ
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長い間多くの人に愛されてきたシマトネリコ。
ここ10~15年でシンボルツリーとして注目を集めている理由は、その見た目がまるで落葉樹のような透け感があるにも関わらず、一年中美しい緑を楽しめることです。
ただし、シマトネリコは成長が速いため、狭いスペースに植える場合は慎重になる必要があります。
放置しておくと数年後にはかなり大きくなり、切り戻すことになるかもしれません。
定期的な剪定が必要ですが、それによって美しい形を維持できます。

・アオダモ
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アオダモは冬に葉を落とす落葉樹で、シンボルツリーとして人気があります。
非常に堅い材質で、野球のバットにも使用されることがあるほどです。
成長が遅く、株立ち仕立ての樹を選ぶと、美しいボリューム感を楽しむことができます。
アオダモは落葉樹らしい風格を持ち、3本、5本、7本などの複数の幹が出ている株立ちがおすすめです。

・ヒメシャラ
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風格豊かな雰囲気を出すシャラの樹とヒメシャラをご紹介します。
シャラの樹は庭によく植えられ、優雅な雰囲気があります。
ヒメシャラは特に幹が赤みを帯びて美しいのが特徴で、冬でも美しい景色を楽しむことができます。
どちらも、お庭を上品で風格のある雰囲気をもたらすことでしょう。


玄関周りに置くのがポイント
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シンボルツリーは玄関周りに置くのがポイントです。
その理由は、建物や道路からの距離が近い狭小地でも、お庭を奥行きがあるように見せることができるからです。
このとき重要なのは、道路から玄関を見たとき、玄関が直接見えるのか、それとも玄関手前に1本のシンボルツリーがあるのかという点です。
例えば、室内の窓の横に樹を植え、窓から少し枝や葉が見えるように配置します。
これにより、室内からお庭を見たとき、実際の庭が狭いとしても、枝や葉が窓を通して見えることで奥行きを感じさせます。
この手法は「障りの樹」と呼ばれ、日本庭園で頻繁に利用される技法の一つです。

同様に、玄関まわりでもシンボルツリーを障りの樹として配置することで、印象を大きく変えることができます。
例えば、落葉樹を正面玄関ではなく、道路から見て少し枝や葉が玄関にかかる位置に植えることで、圧迫感をなくし、すっきりとした印象のお庭にすることができます。


シンボルツリーのメリット
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おすすめのシンボルツリーや植え方をご紹介してきましたが、最後にシンボルツリーを植えるメリットをご紹介します。
単に住宅の象徴としての役割だけではありませんので、ぜひ知っておいてください。

・外観が一層映える
建物本体だけでなく、お庭に植えたシンボルツリーが外観を一層引き立てます。
マイホームへの愛着が深まるだけでなく、さりげない緑の演出により、外からの印象もグレードアップします。

・日差し対策と風避け
住宅の日当たりが強すぎると、夏の西日が気になることがあります。
樹木を植えることで、日差しを軽減し、快適なお住まいとなります。
日差しや風に強い樹木を選ぶことで、日差し避けや風避けの役割を果たしてくれるでしょう。
シマトネリコやヤマボウシは、日射に強い樹木としておすすめです。

・目隠しの効果
通りに面した住宅では、外からの視線が気になることがあります。
シンボルツリーを植えることで、程よく視線を遮りつつ、プライベートで守ります。
外部からの視線を気にせず、快適なプライベート空間にするために、シンボルツリーは目隠しの優れた効果を発揮します。


まとめ
シンボルツリーのおしゃれな植え方をご紹介してきました。
シンボルツリーは、住宅とエクステリアの高低差を埋め、バランスを取り戻す効果があります。
特に、玄関周りに配置することで庭を奥行きがあるように見せ、外観の印象を大きく変えることができます。
樹木の選び方には高さだけでなく、季節感や透け感も重要です。
おすすめのシンボルツリーとして、ハイノキ、シマトネリコ、アオダモ、ヒメシャラを紹介しました。
これらの植え方や配置に注意することで、外観が一層映え、日差しや風を適切に遮り、プライベートな空間を演出することが可能です。
シンボルツリーの植えるメリットとしては、外観の引き立てだけでなく、日差し対策や目隠しの効果があり、お庭をより魅力的にします。


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