2世帯住宅向け!バリアフリーな外構デザインとは?

2世帯住宅向け!バリアフリーな外構デザインとは?

みなさんこんにちは、NIWA colorです。
両親と住むことを考えて、2世帯住宅を検討している方は、バリアフリーな住宅を考えていかなくてはなりません。
バリアフリーなお家を建てる際には、住宅だけではなく外構にもバリアフリーを対応させていく必要があります。
今回は、2世帯住宅向けのバリアフリー外構デザインのポイントをご紹介していきます。


おしゃれさも両立したい
外構デザインは日常的に利用される場所であり、訪れる人の目にも触れる重要なエリアです。
安全性を重視したバリアフリーな外構は勿論のこと、同時におしゃれさも追求していきましょう。
外構デザインを一新するのは手間がかかるものです。
そのため、一部を改装してバリアフリーに対応する家庭もあれば、既に気に入っている外構デザインがある場合は、変更を最小限に抑えながらどこをどのようにリフォームするかを考えることが重要です。
バリアフリーリフォームの基本は、まず躓きやすい場所をなくすことです。
足腰の弱い方にとっては、段差やアプローチの小さな段差も注意が必要です。
小さな段差もなくし、安心して移動できる外構デザインを目指すことが大切です。
同時に、夜間にもっと安心感が得られるように、適切な照明を設置することで、安全性を向上させることができます。


スロープを作る
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スロープは、バリアフリーな外構デザインに欠かせません。
足腰の弱い方や車椅子を利用する方にとって、階段は利用が難しい場合があります。
そのため、アプローチに階段がある場合は、スロープを設置することが重要です。
スロープの素材はさまざまありますが、慎重に選んでいきましょう。
例えば、雨に濡れると滑りやすいタイルは避けるべきです。
代わりに、アスファルトやコンクリート、インナーロッキングなどが、車椅子でも安心して移動できる素材として適しています。
コンクリートを使用する場合は、表面を滑りにくくするために固まる前に加工が必要です。
最近では、雨の日にも滑らない特殊なタイルも存在するので、タイルにこだわりたい場合はそれらの素材を検討すると良いでしょう。
スロープの角度も注意していきましょう。
屋外のスロープは、基準が5%以内となり、傾斜を緩やかに保つ必要があります。
玄関との高低差が大きい場合は、スロープ部分が長くなるため、スペースのうまい活用が求められます。
また、スロープの幅も重要で、1メートル以上確保することが望ましいです。
これは歩行者だけでなく、車椅子を使用する方も通りやすくするための幅となります。
手すりや縁石の幅も考慮して設置することをおすすめします。


玄関を引き戸に
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通常、玄関の扉には開き戸が使用されていますが、バリアフリー化を図るなら引戸への変更がおすすめです。

・開き戸の課題
歩行者にとっては扉のタイプにそれほど違いが感じられないかもしれませんが、車椅子を使用する方にとっては開き戸は利用が難しい形状となります。
扉の開閉において、手前に開く場合は車椅子が邪魔で調節が必要であり、奥に開く場合は力強い押し操作が必要です。
開き戸は、車椅子の利用者には向いていないと言えます。

・引戸の利便性
門扉や玄関の扉を引戸に変更すると、車椅子の方でも簡単に開閉できるようになります。
扉の前で車椅子を停め、スライドさせるだけで開閉が可能です。
この方法ならば、車椅子を移動させる手間が省けます。
引戸の設置により、扉を開閉する作業が軽減され、車椅子の利用者にとって非常に便利です。
また、引戸には取っ手を大きく設けることで、誰でも簡単につかむことができるためおすすめです。

・引戸設置する時に気をつけること
引戸を設置する際には、最低でも1メートル弱の幅を確保することが望ましいです。
車椅子の幅を考慮して、引戸を開いたときに通り抜けられるスペースを確保しましょう。
鍵穴の位置も車椅子の利用者が容易に操作できるように検討し、地面が平らであることも重要です。
斜面の場合は、開閉が難しくなる可能性があるため、平坦な地面での設置を検討しましょう。
取り付けの際には、基礎工事が必要な場合がありますので、設置のタイミングや工事にかかる時間も考慮して計画することがおすすめです。


手すりや照明
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スロープや扉については既に紹介しましたが、他にもバリアフリーな外構デザインにはいくつかの重要な要素があります。
その中でも、特に手すりと照明に焦点を当ててご紹介していきます。

手すりの設置
足腰の弱い方や身体をしっかり支えるのが難しい場合、外構デザインに手すりを設置することで全身でのサポートが可能になります。
例えば、高齢女性に多い骨粗鬆症の方は転倒による骨折が寝たきりに繋がる可能性があります。
歩行時の不安定なバランスは転倒のリスクを高めるため、事前に手すりを設置することが重要です。
また、車椅子を使用する場合、スロープに沿って手すりを設置することで転倒を防ぐ効果もあります。

照明の設置
加齢に伴い視力が低下する中で、光の受け取り方も変化してきます。
光のまぶしさに敏感になる一方で、明るさに対する感受性が低下することがあります。
外構デザインに手すりを設置する際、庭に障害物が増えることにより夜間の照明が不可欠となります。
照明の設置には配慮が必要で、明るさの変化に対応できるよう工夫すると共に、眩しさを軽減する配慮をしていきましょう。


リフォームするタイミング
既に外構を作ってしまっている人は、バリアフリーのリフォームを行うベストな時期は一体いつなのか気になるところかと思います。
意見は分かれますが、一般的には50代前後がバリアフリーの導入に適した時期とされています。
この時期にはまだ足腰が元気で自立している状態が続いており、またお子様が独立して家が静かになることもあります。
リフォームの検討があるけれども踏み切れない方も多いかもしれませんが、50代前後を目安に室内外のバリアフリー機能を導入することで、将来的な安心な居住環境を築くことができます。

一方で、30代で家を購入する際からバリアフリーを意識した外構にする方もいます。
これには早すぎるという注意があります。
健康な状態である30代では、バリアフリーの設備が逆に邪魔に感じられることがあります。
また、未来に向けての技術進化や新たな商品の開発も考えていくべきでしょう。
バリアフリーが本当に必要になるまで待つことで、より効果的で最新の設備を取り入れることができるかもしれません。
急ぎすぎない慎重な検討が重要です。


まとめ
2世帯住宅向けのバリアフリー外構デザインのポイントをご紹介してきました。
2世帯住宅において、外構デザインをバリアフリーに整えるポイントは様々です。
外構は一番一目につく場所ですので、安全性と共におしゃれさも追求しましょう。
外構を一新する手間を考え、既存のデザインを最小限変更しつつ、足腰の弱い方が躓きやすい場所をなくすことが基本です。
特に、スロープや引き戸の導入が重要で、車椅子利用者も考慮した幅や設置場所を検討しましょう。
手すりや照明も不可欠で、足元のサポートと視覚の安定が重要です。
最適なリフォームタイミングは50代前後が一般的で、これからリフォームする方はしっかり計画をして検討していきましょう。

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